指揮者の柳澤さんと、ロマの音楽少年たちと。(2)

そして一行は楽器がひけるというロマの少年たちを訪ねた。夏の日のこと。

歌い手、バイオリン、アコーディオン、クラリネット、タラブク(バルカンの小太鼓)の5人がもじもじしてた。17~20歳そこそこで、日本人と会うのもテレビカメラも初めてみたい。

ところが、いざ演奏をはじめると、みんなとっても上手。。。歌手の男の子は惹き込まれるほどたっぷりの美声だし、クラリネットはイケメンでテレビ映りもばっちりらしいし、よくわからないけど、みんなすごくいいかんじ。得意のレパートリーを披露してもらって、曲名や意味を教えてもらううちに、どんどん乗ってきて血が騒いだのか、次から次へと演奏がつづく。Naxhia(ナジア)は愛する女性への歌、Migrationeは放浪の苦労を歌った曲らしい。。。うーん、どれもいい歌。これがロマ音楽かー。感動。

そんな中、ある曲の演奏で「あ、これもいいね。なんていうの?」って聞いたときのこと。名前はないって。いま、即興で合わせて作ったからタイトルはなしとのこと。やるねえ、、。

また、2番目のびっくりは、これらの演奏を全て耳で覚えたとのこと。楽譜は読めないらしい。バイオリンの子はおとなしくて、楽器を「ハリーリから教わった」ってつぶやいてた。ところで、ハリーリってだれ?

帰り際、5人はとびっきりの人懐こい笑顔で握手してくれた。たくさんのロマの人たちがそうであるように、彼らもとってもいい子たちなんだなってすぐにわかった。

うーん、、、。でも、オーケストラとどんなコラボになるんだろう、、、。楽譜読めないって言ってるし。。それよりもまず、練習にはちゃんと来てくれるんだろうか、、、。

次回へつづく!!

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